第64章 橘結衣は宮本景太に腰を掴まれて抱き締められる

「未菜……」南川萌々香は、教室の後ろで耳にした話を思い出し、思わず口にした。「結衣、クラス替えするらしいよ」

田中未菜が眉をひそめる。

「誰から聞いたの?」

「加藤清二たち。橘結衣が今日来なかったのは、国際クラスに移るつもりだからだって。ほんとかどうかは分かんないけど」

南川萌々香は不安げに続けた。

「結衣がクラス替えするのって……みんなに嫌われて、ここにいられなくなったから、とかじゃ……」

田中未菜は答えない。ただ、顔色だけがみるみる悪くなった。

放課後まで残り一時間。

チャイムが鳴ると、田中未菜はまた、橘結衣の机へ視線をやってしまう。

男子が数人、そこにたむろしていた。...

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